この度『Hiroshi Arai's Laboratory of ”kutu”』から新作の7.7 inches Boots「Gargouille」が登場します。
効率化と美化が極まる都市生活の中で、人々の装いはどんな意味を持つのでしょうか。
外に出る必要性も薄れつつある”定点的暮らし”において、靴はどんな力を持っているのだろう。
便利に囲まれていると、ともすれば「システムやルールが暮らしと安全を守ってくれる」と勘違いしがちです。
けれども最後まで信じられる力はフィジカルにこそ宿ります。そして肉体の礎たることこそ靴の揺るがぬ存在意義なのです。
おのおのの困難に打ち克つべく、社会戦線を駆け抜ける”武装長靴”が今こそ必要となるのです。
・Design Name : Gargouille
・Last:AR-724
・Material : Guidi Oiled Horse Butt
・Goodyear welt Construction
・Price : 116,000yen(+TAX)
木型はショートノーズのAR-724。
指先は広めで足趾で大地を掴むように踏み込めます。逆に踵部分はH.ARAIラストの中で最もタイトに絞っているため高い運動機能を発揮します。
ウィズはA/B/C/D/E/から選択可能。左右サイズ違いのオーダーもできるため、これまで既成靴ではなかなかフィットするブーツを見つけられなかった方にもオススメです。
アッパー素材はオイルをふんだんに含んだGUIDIホースバット。
馬革らしいウネリのあるシワが、ブーツ全体にダイナミックな表情をもたらします。
(シャフト部分はアンラインドにすることで足首の動きをスムーズに)
そして生前の個性(トラ筋やバラ傷すらも)を尊重するGUIDIの美学を、大判の型紙パターンに見出すことでしょう。
つま先や踵は圧縮された革が自然な光沢を放ちます。対して動きの激しい部分は繊維がほぐれることで表面の”口”が開き淡い表情を見せてくれます。
丹念なブラッシングと暮らしの中の履きこみによって「潰れ艶」と「枯れ」のコントラストが一層際立つことでしょう。
「あなただけの傷」が反映された時はじめてGargouilleは完成します。
(サノハタ蝋引きシューレースを丸紐/平紐からお選びいただけます)
アイレット&スピードフックは10対4対1。
ホール間隔を狭めることで紐の締め込み圧力が分散されフレックスなアジャストが可能に。
さらに羽根の閉じ方曲線がより滑らかになり美しいシャフトラインが顕れます。
一番上をアイレットにすることでフックから紐が脱落することを防ぎ、しゃがみ動作やライディング姿勢でも確実にホールドします。
つま先からサイドにかけ一枚革で仕立てるパターンはミリタリーブーツの機能性から由来。
防塵・防滴を高め悪路に対応すると共に、縫い目の固さを避けることで足当たりのスッキリ感を意識しました。
もちろんブランドの共通スペックである”革製ロングカウンター”を内蔵しています。
100年前にも通じるクラシカルな面構えを、活動的なミリタリーブーツと掛け合わせたクロッシングカルチャーなモデルです。
ぜひ店舗にてご覧ください。
YUMA.
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