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【Arthful】作る責任と、捨てない生き方【イベント開催】

  • 3月6日
  • 読了時間: 4分

3/7~3/15までfans.eternal店内にて”Arthful”のPOP UPギャラリーイベントを開催いたします。イベント中はどなた様でもArthfulを直接吟味していただき、試着・注文・購入が可能です。




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『Arthful』


廃棄を前提とした大量生産の時代に、Arthfulは我々に問いかけます。

「何を使い、何を残し、何を受け継ぐべきか」

国産の素材と、完全国内の生産体制と、持続可能性をテーマに立ち上がったブランドが宮城興業発の”Arthful”です。耳触りの良さばかりを追ったグリーンウォッシングではなく、モノが溢れる時代の中で”生産する責任”を果たすことを志に掲げています。そしてそのヒントは、かつての日本で見つかりました。

江戸時代、東京はすでに世界最大級の都市でした。人口100万。しかし驚くべきはその規模ではなく、その密度の中でゴミがほとんど存在しなかったという事実です。屎尿は買い取られ農村へ還り、灰は洗剤になり、紙は漉き直され、傘も下駄も提灯も、壊れれば職人の手で蘇りました。リサイクルという概念すら必要としない社会。捨てることを知らなかった都市の話です。

一方、里山には少し異なる知恵がありました。

「昔むかし、おじいさんは山へ柴刈りへ……。」

“柴刈り”とは、燃料や資材として使う小枝や枯れ枝を拾い集める野良仕事を指します。大木を伐採するのではなく、落ちた枝や枝打ちしたものをいただくのです。枝を採ることで山に光が入り、下草が生え、生態系の共生が進みます。その共生の輪に人間もまた組み込まれて暮らす。

暮らしと環境を無駄なく無理なく維持することで、結果的に生き物としての倫理を示す。生まれてきたものを、できる限り無駄にしない。生産することの責任を、工程の隅まで引き受けようとする姿勢がそこにはあります。

何を使い、何を残し、何を受け継ぐか。Arthfulの答えは、一足の靴の中にあります。




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Arthfulが採用しているアッパーマテリアルは全て国内産の革にこだわっています。

EDOは栃木レザーの内地豚(国内飼育豚)を採用。2.0mmほどもある厚口の豚革で、強いコシとハリが特徴です。長期使用に耐え得る剛性を有しており、使い込む事で風合いが育つ楽しさを感じさせてくれます。


(4アイレットダービーの”EDO”)


対するZENが選んだのは、害獣駆除された猪の革です。増えすぎた個体数が人間の生活圏と重なるとき、共存のバランスを取るために間引かれる命があります。その皮を、靴として履き継いでいく。枝打ちが森を健全に保つように、この選択もまた循環の一部です。四国や山陽地方など、原皮は広範囲からやってきます。均質化を目指す現代的品質管理から逆行し、恣意的なトリミングを受けない個性は、刺激的な革靴体験を与えてくれることでしょう。


(レースアップブーツの”ZEN”。 ノーマル/フォルスタン/ファスナーユニットの3Wayスタイリング)


特にフォルスタンには「エン(沿)」と呼ばれる革の”ふち”部分が使われています。通常の靴づくりでは繊維が粗すぎて捨てられがちな部位ですが、足当たりが柔らかく屈曲を阻害しないため、フォルスタン(泥除け)としてはむしろ適材です。捨てる理由を、使う理由に変換する思考が、あらたなアプローチを創造します。



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(端材をパズルのように構築。所々に”窓”がのぞくことで「集合体」であることがわかる)


ウェッジ型のレザーソールは、ドレスシューズ製造の際にでた裁断くずを組み合わせ構築しています。裁断くずといっても、形状が小さいだけで性能はしっかり使えるものばかり。それらを相互補助するようにパーツを組んでいきます。量産の現場にいた人間なら誰でも思いつく。しかし採算が合わないからやらない。その「合理的な判断」の積み重ねが、廃棄を当然とする産業構造を作ってきました。完全国内の生産体制だからこそ、この非効率をあえて選べる。

丹念に柴を拾うように、工場の床から木っ端革を拾い集めるのです。



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(一見ボリュームを感じさせる正面の面構えに対して、その実サイドビューは抑揚が効いている)


木型はオリジナルのオブリークラストを開発。わらじの鼻緒を意識したホールド感と、足趾の自由度を両立したつま先形状が最大の特徴です。横に広いが高さは低い。“ボールガースで履く”アプローチを試みました。

単なる”オデコ靴(つま先を膨らませた丸っこい靴)”ではなく、ヴァンプ高を抑制したギャップとしてつま先のボリュームが強調されているのです。機能由来のシルエットは素材感とも相まって独自のスタイリングを見せてくれます。



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これら作り手の思想は、履いてはじめて腑に落ちるものです。そのフィロソフィーに深く共鳴し、我々は今回のギャラリーイベントを発案しました。全サイズのフィッティングサンプルはもちろん、わずかな足数ですが店頭販売も行います。これまで存在は知っていたけれど、どんなブランドなのか、どんなプロダクトなのか、その核心に触れてみたいという方々、ぜひその目で確かめにきてください。


Yuma.

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