Dr.Soleと言えばヴィンテージ大好きな社長さん、リン氏が率いる”プロダクトアウト”特化型のラバーパーツブランドとして認知が広がっています。
(表面の織り目模様はコーヒー袋。戦時中物資不足の中、ジャングルブーツなどに採用されたモノを再現)
これまでも、コーヒーの麻袋でトップリフト化粧面をコーティングしたり、ヘンプ片をギッシリゴムに練りこんだり、
合理性や効率を求める時代の流れを全く意に介さず、「だってカッコいいもんが欲しいじゃん!」の気持ちを全開に製品作りに励んでいらっしゃいます。
さて、そんなDr.Soleから新作の登場です。
『Steady-Foot Heel』
厚さは13mm。ブロックヒール(22mm前後の一体型ヒール)に比べ厚みが半分しかないハーフヒールタイプです。
一般的なトップリフトよりずっと長持ちしますが、革積み上げも見せられるイイトコ取り。
実用性重視のアメリカドレスシューズで見かける規格です。
クラシックテイストを高めたいブーツカスタムにもおすすめ。
特徴は何と言ってもアシンメトリーなアゴのライン。
内側の土踏まずまでカバーすることでアーチの荷重を受け止めます。
(ヒール前方の弓形になっている辺をアゴと呼ぶ。左右非対称のアゴが特徴)
(リフト素材には珍しくLRの左右区別刻印が裏面中央に入っています)
Dr.Soleが有する古いオーソペディック(整形靴)資料を紐解き再現したそうです。
中央のデイライト模様や囲み罫線もヴィンテージを彷彿とさせるニクい演出。
あえてDr.Soleのロゴが入れてないってところに、Dr.Soleがいかに当時の空気感を大切にしているかが伝わってくる。
(Aldenのモディファイドラストにピッタリ)
踏まずの絞りが強調されたモディファイド系ラストと好相性です。
Aldenのアーコヒールやトーマスヒールは従来の左右共通型トップリフトでは直しにくく、選択肢が限られていました。
(内側はトップリフトの範囲が長く伸びている)
(外側は通常の長さ)
正直言うと修理業界全体から見ればニッチな部材ですが、当店はAldenユーザーがとても多いのでこういうのを作ってもらえるのは大変嬉しい。
ちなみに現状シンメトリーのヒールが付いていても、積み上げから作り直せばSteady-Footに交換することも可能です。
木型との適正もあるので要相談ですがカスタムベースの靴を持ってお気軽にご来店ください。
Dr.Sole Steady-Foot Heel :6,000円(+TAX)
お預かり期間:1~2週間(本国欠品の場合はリストックまでお時間いただく場合がございます)
YUMA.
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